当社では、産業廃棄物の中間処理の種類として、
1、焼却
2、破砕
3、解体・選別
4、乾燥
がございます。この中で一番メインとして行っているのは破砕という中間処理
なのですが、今日は、この破砕を行う上での注意点をお話ししていきたいと思
います。
注意点と言いますか、お客様に理解をしてほしいと言った方が合っているかも
しれません。
それは、何から何まで破砕はできない。ということです。
例えば、当社で一番処理の扱い量が多いプラスチックを例にとってみますと、
プラスチックであれば何でもOKではないんです。
破砕する上で悩ましいプラスチックとは、硬すぎる物や長すぎる物です。硬す
ぎるプラスチックとは、いわゆる硬質と言ったりもしますが、樹脂が溶けた物
が冷えて塊状になったものや、塩ビパイプの厚くて直径が大きいものなどが挙
げられます。
長すぎるものとは、塩ビパイプで言うと単純に長いもの。ホースやフィルムな
どがロール状になったものが挙げられます。
では、なぜ、硬いものや長いものがダメなのかと言いますと、硬いものは破砕
機の刃を傷める原因になり、長いものは破砕機の刃の幅を超えるため、破砕機
に投入が困難になります。
これは、当社の破砕機の刃ですが、幅がだいたい150センチぐらいです。こ
れより長くなると破砕機にうまく投入できず、破砕できない、もしくは中途半
端なサイズに破砕されて出てきます。中途半端なままでは最終処分場に持って
いくことができず困ってしまいます。
ですから、どうしてもこの破砕機の刃の幅に収まるように切っていただく必要
がありますし、お客様で切れない場合は、当社で切断する作業工程が増えます
ので処理単価が高くなってしまうんです。
柔らかい素材のプラスチックであれば少々長くてもグニャっと曲がってうまく
破砕機の刃に噛んでくれますが、硬いものはそうもいかずどうすることもでき
ません。
これはとても硬い素材のプラスチックです。
破砕機では破砕ができず手作業で切断しました。
これは長いホースのようなプラスチックです。このままでは破砕機に投入する
ことができないので、まずは短く切ります。
奥に見えるのが短く切ったものです。それから破砕機に入れると、
こうなります。見事に細かく破砕できていますよね。
というように、破砕作業をするには、まずその破砕物が破砕機に見合った素材
と大きさ(長さ)であるかどうかを見極める必要があります。
硬い素材や長いものが処理できないのではなく、処理するためにひと手間がか
かるということがお伝えできればと思いました。
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