
先日の子供向け新聞に、興味深い記事が載っていたのでご紹介したいと思います。
最近ではごく普通に見るようになった紙ストロー。エコな商品としてプラスチックストローに代わり今では珍しくなくなりました。でもこのプラスチックストロー。本当に紙ストローよりエコなのか?という疑問を投げかける記事です。
紙ストローが普及するきっかけになったのは、海を漂う無数のプラスチックごみが海中の生物に悪影響を与えていることが知られるようになってからのこと。上の記事の左上にはウミガメの鼻にプラスチックストローが刺さった痛ましい写真があります。プラスチックは紙と違って微生物に分解されずに自然界にずっと残ったままで、終いには細かなマイクロプラスチックになり人間の体内に入ってくる可能性すらあります。また、ほとんどが使い捨てで、燃やすと地球温暖化につながる二酸化炭素を排出します。
そこで登場したのが紙ストロー。プラスチックは環境に悪いイメージが広がり紙ストローが普及し始めました。でも実は紙ストローのほうがプラスチックストローよりも多くの二酸化炭素を排出するそうです。右上の記事によると、紙ストローの生産過程で多くの二酸化炭素が発生し、紙の原料となる木材が吸収する二酸化炭素量より上回るとのこと。
なんとも衝撃ですね。今までエコだと思って使っていた紙ストローが、実はそうでもなかったとは。右下の記事を見てください。レジ袋の代わりに普及したエコバッグ。これも今では多くの人が使うようになりレジ袋の流通量は減ってきました。これも同じようなことが言え、エコバッグを作る過程で多くの二酸化炭素を排出するので、エコバッグは使い続けないと意味がないそうです。
このように考えてみますと、その商品自体はエコを売りとして登場してきたかもしれませんが、その登場過程は見過ごされがち。そしてそのエコ商品もいずれは古びて廃棄する時がきます。そこまで考えて何が本当のエコなのかを判断することは難しいと思います。今までやってきた自分の中のエコ活動が否定されるているようで何となくモヤモヤ感が残ります。
でもエコバッグにしても紙ストローにしても、自分が使い続けて結果的にもしかしたらCO2削減にあまり効果的ではなかったとしても、大事なのはそこではなく、分別・リサイクル・エコな気持ちをもって行動しました!ということのほうが大事なんじゃないかって思いました。本当の意味のエコ商品の開発や真のエコ活動は専門家に任せるとして、私たちは「気持ち」を持つことです。結果はさておき、まずは行動に移し、そして続けることですね。
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