今日は、産業廃棄物の種類の話です。
排出者の皆様は、産業廃棄物を引き渡す際には、必ずマニフェストを発行
しなければなりません。
え!そうなの?と思ったあなた。明日から産業廃棄物の回収を依頼した時
は、回収に来た運転手さんにマニフェストを手渡して下さい。
(電子マニフェストの場合は受け渡し管理票を渡して下さい。)
そうしないと、産業廃棄物は回収できませんのでご注意下さい。自ら持ち
込む場合も必ずマニフェストを持参して下さいね。
だけど、マニフェストを記載する際、どう記載していいか分からず困った
ことはありませんか?その困ったことの一つに、廃棄物の種類がわからな
いことが挙げられると思います。
↑↑これは一般的なマニフェストですが、ピンクで囲った部分に種類のチェ
ックを入れる箇所があります。
紙くずや木くずなんかは、見た目にもわかりやすいので迷うことは少ない
と思いますが、どこにチェックを入れたら分からない廃棄物の代表的なも
のをご説明します。
これは断熱材です。保温くずやグラスウールとも言ったりしますね。この
廃棄物の処理を委託する場合は、マニフェストのどこにチェックしますか?
答えは二通りあります。まず、この廃棄物がどの場所から排出されたもの
か考えて下さい。
もし、建設現場などの建設業から排出されたものだとしたら、マニフェス
トの廃棄物種類のところの「がれき類」にチェックを入れます。
また、この断熱材を製造している会社から排出されたものだとしたら、「
ガラス、コンクリート、陶磁器くず」にチェックを入れます。
次はこちらの廃棄物。これは家の外壁や土間などに使うタイルです。これ
も先ほどの断熱材と同じ考えで、建設業から出るものか、製造業から出る
ものかで、「がれき類」か「ガラス、コンクリート、陶磁器くず」かに別
れます。
このように、まったく同じものなのに排出場所が異なるだけで、産業廃棄
物の種類が変わってきます。ん~、実にややこしい。
最後にこれは誰にでもわかりそうなもの。
木くずです。これは、木くずの欄にチェックを入れたらいいでしょ?と思
った方。
そうです。正解です。
ただし、この木くずが産業廃棄物であればの話ですが。
逆に、産業廃棄物ではない木くずがあるんですか?と聞かれそうですが、
あるんです。
木くずには業種指定というものがあって、建設業や木材製造業から出る木
くずは産業廃棄物なので、迷わず木くずにチェックを入れて下さい。
だけど、それ以外の業種から出た木くずは、そもそも産業廃棄物ではない
のでマニフェストすら発行する義務はありません。
もちろん判断基準は業種だけではありませんが、出所によって産業廃棄物
か否か、種類が変わることを思えばマニフェストの記載の仕方に迷うのも
無理はありませんね。
いかがでしたでしょうか?同じ廃棄物でも一般廃棄物になったり産業廃棄
物になったり、同じ産業廃棄物でも種類が違ったりと、我々専門業者でも
正直わからないときがありますから、マニフェストの記載で迷ったときは
遠慮なくご相談下さいね。
この記事へのコメントはありません。