今年の梅雨入りは5月と早かったものの、真夏のような暑さが続くかと
思えば、また雨の日が続いたりと、なんだか変な梅雨のシーズンですね。
今日は、梅雨のシーズンにおける廃棄物管理の観点からお話しをしたい
と思います。
廃棄物を収集運搬するとき、荷物にロープをかけたり、シートで覆った
りしている光景を見たことがあると思いますが、これの目的は、まず走
行中に荷物が飛ばされないようにする飛散防止があります。
これは当たり前のことと言えば当たり前ですよね。なにも廃棄物業界に
限ったことではありません。もうひとつは荷物を完全にシートで覆うや
り方。
これも飛散防止の目的もありますが、それに加えて水濡れ防止の目的も
あります。
もちろん、水に濡れても問題ない廃棄物をシートで完全に覆う必要はあ
りませんが、水に濡れてはいけない廃棄物もあります。
水や、熱や、その他の外的要因によって廃棄物の性質が変わることを、
性状変化と言い、性状変化を起こす廃棄物を収集運搬する際は注意が必
要です。
わかりやすい例を挙げると、ダンボール。ダンボールは完全に再生する
ことができますが、水に濡れると溶けるようにびちゃびちゃになってし
まい、手で持つことすらできなくなるぐらいです。
もちろん、ダンボールはダンボール専用の収集車で回収しますから、収
集するときに水に濡れるなんてことはありませんが・・・
ダンボールの性状変化はわかりますが、その他の廃棄物では判断がつき
ません。
では、性状変化をするかしないかを判断するためにはどうすればいいの
でしょうか?
そこで登場するのが、こちらの廃棄物データシート(WDS)。
こちらは環境省のホームページから誰でも入手できます。
この用紙の最初のところに、排出事業者の責任において作成を、と書い
ています。
そうなんです。性状変化するかしないかは、その廃棄物を出す人にしか
わかりません。その廃棄物がどんな原料でできていて、どんな工程から
出されて、何に使うものなのか、詳細はその人(会社)でないとわから
ないからです。
2枚目の写真に、特別注意事項という欄があります。
こちらに水濡れによって何か性状変化が起こるようならば記載する必要
があります。
梅雨シーズンはこの廃棄物データシートをもらう回数が増えそうですね。
また、記載の方法なども環境省のホームページに載っていますが、当社
でもアドバイスいたします。
廃棄物を出す側も処理する側も、性状変化には気をつけましょう。
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