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脱プラに向けて

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先日、新聞で4週にわたり、海洋ごみ汚染についての記事が
シリーズで掲載されていました。

この問題は、今さら取り上げるまでもなく、全世界共通の環
境問題として、すべての人に課せられた共通課題です。

日本は世界有数のプラスチックごみ排出国です。今年のG20
首脳会議では、2050年までの新たなプラスチックごみに
よる海洋汚染をゼロにする目標が設定されました。

日本においても、脱プラの動きは加速しており、プラスチッ
ク製品をやめる企業が増えてきました。

今頃は、スーパーに行ってもマイバッグを持参する人も増え、
レジ袋の有料化も当たりまえになりつつあります。

しかし、このことは欧米に比べると遅い対応で、日本は顧客
の利便性を重視する傾向が強いため、世界に後れをとってい
ます。

日本という国は、島国で昔から閉鎖的だとよく言われてきま
した。

他国の文化を受け入れることや、他国の良い点をマネするこ
とに、なにか引け目を感じる。そういう人種なのかもしれま
せん。

だけど、今はそんなことを言っている場合ではなく、全世界
が足並みをそろえてプラスチック問題と向き合うべきです。

さきほど、レジ袋の話題に触れましたが、レジ袋はプラスチ
ックごみのわずか数%です。それより、ペットボトルや包装
ごみ、使い捨て容器のほうがはるかに多いのが現実です。

多くの企業が賛同し、プラスチック製品を取りやめたとして
も、やはり私たち個人個人が意識して身近なところから減ら
していく努力をするべきです。

もうひとつ考えてほしいことは、プラスチックごみはすぐに
環境には影響を与えないということです。

数十年も海を漂い、海底に沈むと何百年も泥の中に潜みます。
ということは、これから何十年先の未来にツケが回ってくる
ということです。

若者たちはそのことに対してもっと声を上げてもいいし、私
たち大人世代は、子供たちにツケを回さないようにしなけれ
ばいけません。

日本で排出されるほとんどのプラスチックごみはリサイクル
ルートが確立されています。しかし、焼却熱回収が最も多く、
再生利用はまだまだ少ないので、焼却施設の建設コスト等を
考えると、再生利用を増やすことや、単純にプラスチックを
減らすこと以外に方法はなさそうですね。

今、海に漂っているプラスチックごみは中国や東南アジアか
ら出たものが多く、そういった国は経済成長は著しいが、処
理のインフラが整備されていないので、問題の根幹がどこに
あるのかもわかっていないそうです。

日本の経験、技術をアジアや世界に知らしめ、日本がプラス
チック問題でリーダーシップを取れる日が遠くないことを願
いたいですね。

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